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☆香月の庵リターンズ☆

原作アラミススキー。「アニ三アラミスは原作アラミスの好みのタイプだよね!」というコンセプトのもと、原作アラミス×アニ三アラミスという異色カップリングをネットの片隅で限りなく追求しています。あと原作考察(ほぼアラミス関係)。

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BBC三銃士感想―7話

本日2度目の更新、BBC三銃士7話感想です。10話の感想まで毎日更新するよ!(時間あるうちにさっさとやっちゃおうという考え)。「続きを読む」からどうぞ。

拍手ありがとうございました!この記事の下の記事に拍手コメントへのお返事あります☆


拍手[2回]



リシュリュー回だと個人的に思っている回。いやー私こういうローマカトリック教会界のドロドロとした権力闘争大好きだわw

最初なんでイエズス会の神父さんが出てきたんだろうと疑問に思ってたんだけど、最後まで見て分かったわ。伏線だ!ヨーロッパじゃイエズス会=陰謀集団っていう認識あるから、最初からセスティーナさんが怪しいって匂わせてたわけね。

もうリシュリュー閣下がひたすらかっこいいです。「信仰はローマに属すが私はフランスの宰相だ」とか「屁理屈ばかりこねて議論する神学校とは違う」とか。でも「次の法王にあなたを推す声が多い」って言われてちょっと気持ち揺らいじゃうんだよね。そんなところが人間臭くてよい。

ドラマとか漫画・小説含め、ダル物の派生作品では「政治家」としての顔がクローズアップされがちなリシュリュー閣下の、「聖職者」としての一面が見れてなんだか新鮮でした。

法王から贈られてきた聖遺物を大事にしているところとかね。自分が尊敬する聖人のだからっていうのもあるんだろうけど。しかし「聖遺物に毒を仕込んでくるのは法王のよく使う手だ」って…知ってるなら早く気づこうよ!!><もうそんだけ「次の法王にあなたを推す声が多い」に心揺らいじゃったってことなのか!もしくは神学校の同期が訪ねて来てくれたのがそんなに嬉しかったのか…。

1話からたびたび「私は誰も信じらえない」とか「信じられる人がいない」みたいなこと言ってたから、心のよりどころとなる人に飢えていた部分もあるのかな…。

アラミスが「魔女裁判なんて宗教の茶番」って言ってたのが嬉しかったな。私、原作アラミスってこういう「女を黙らせるための男の論理の一方的な裁判」って嫌いそうなイメージ持ってるんだよね。ひとみセンセーのダルミラでも最後アトスによる民衆裁判(ミレディの処刑)覆してたけど、そういう描写を公式媒体で見ると、そんな風に思っているのは私だけじゃないんだなって思ってすごく安心する。

しかしここのアラミス、やっぱり神父希望設定ではないけれど、神学は修めてそうな気がするなー。「僕の信じる神は愛の味方です」とか「神を信じるのなら、これ(王妃からもらった十字架)を受け取って。僕の神は見捨てないから」とか、どこぞのアラミス神父が言いそうなこと言っちゃってるし。いやホラ実際原作でそういうセリフはないけれど、なんか言ってそうじゃん?

やたら医術に長けているのも、神学校(もしくは修道院)で習得したことになっているのかなぁと妄想。結局彼がどこで医術を習ったのかという話は出てこなかったしね…。

そういや1話で修道院に聞き込みに行ったとき、実際修道院の人と話しているのはアラミスだったから、やっぱそっち方面のコネクションみたいなのはあったのかもなぁ…。もしくはそっち方面の人に慣れているとか。

リシュリューが倒れたとき真っ先に駆けつけて毒を吐かせたアラミスの行動の素早さにキュンw

セスティーナさんが本当にああいう中世的な価値観を持っていたのか分からないけれど(リシュリューを暗殺するためにそう装っていたともとれるので)、近世ヨーロッパにおける、キリスト教の三大価値観がはっきりと描き分けられていて、その辺もなかなか面白いと思いました。未だに根強く残る中世的価値観=セスティーナ、そこから脱却しつつもまだその影響下にある近世的価値観=リシュリュー、そういうのをバッサリ切り捨てた進歩的(現代的)価値観=アラミス、ラローク夫人、みたいな。

ラローク夫人を助けに来た王妃が夫人の胸に自分がアラミスにあげた十字架がかかっていることに気づいてチラっとアラミスの方を見るシーンが好き。

この他にも、この回は登場人物のさりげない表情やしぐさで心情の変化を伝える演出が光ってて、そういう意味でもお気に入り回なんですよね。「あの娘(こ)たちを守るために嘘ついたんでしょ」って言ったアラミスをびっくりした顔で見つめるアトスとか、コンスタンスは好き好んでボナシューと結婚したわけではないという話題が出たとき、いったんそっぽを向いていたダルがコンスタンスの方を向いたりとか。これ以降ダル結構本気になってコンスタンスにアタックするからね。それまではアラミスに「彼女、君のことが好きなんだよ」ってけしかけられ(?)ても「いやでも彼女結婚してるし…」っていう感じで控えめだったから、「ボナシューに気持ちが向いてないなら…まぁ…行っちゃっていいかな?」ってここで思ったんじゃないかなーって思う。

アトスもこれ以降ラローク夫人の救出に全力尽くすしね。ここのアトス、結構信義重んじる人物として描かれているから、彼女が自分に対して嘘をついていたのには彼女なりの信義や信念があったということを知って、気持ちが変わったのかなーって気がする。まぁラローク夫人貶めた連中の中にミレディがいたってのも理由かもしれませんが。

もしかしたら他の回でもこういうさりげない演出あったのかもしれないけど、字幕追いながら見てるから見逃してる可能性あるかもしれないな…。吹き替え版出ないかしら。

しかしラローク夫人…結婚願望はないそうだけど「伯爵夫人」ってことは結婚してるんじゃないの?って思ったんだけど、結婚していなくても伯爵領相続したら「伯爵夫人」名乗れるんでしたっけ?

リシュリュー様に「それは男の論理だわ」とぴしゃりと言いつつもリシュリュー様の命令に従ってラローク夫人貶めるミレディにプロの心意気を感じました。

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