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☆香月の庵リターンズ☆

原作アラミススキー。「アニ三アラミスは原作アラミスの好みのタイプだよね!」というコンセプトのもと、原作アラミス×アニ三アラミスという異色カップリングをネットの片隅で限りなく追求しています。あと原作考察(ほぼアラミス関係)。

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ペリッソンになりたい・・・

7巻26章の最後の方「(アラミスが)フーケの書斎の前まで来ると、突然誰かが抱き着いてきた。アラミスが着いたと聞いて、事務室から飛んできたペリッソンであった」

このシーン読んで「ペリッソンになりたい!!><」と思ったアラミスファンは私だけですか?(笑)

いやだっていきなりアラミスに抱き着けるんですよ!いいなぁ私も司教猊下ぎゅっとしたい!ぎゅっとしたい!!!o(>ロ<o) (o>ロ<)o

しかもアラミスも愛情(注:友情です)のこもった態度でそれを受け入れてくれるですよ!疲労困憊なのに!いいなぁ私も司教猊下にぎゅっとされたい!ぎゅっとされたい!!!o(>ロ<o) (o>ロ<)o (注:原作には抱擁返したとは書いてません)

…とまぁ私のアホな戯言は置いといて(笑)。

この後ストーリーはほぼアラミスの独壇場になるし、アラミスがベル・イールに落ち延びてからはフーケ様の取り巻きの中でアラミスの話題している人誰もいないから、正直アラミスと彼らってどの程度親しかったのか良く分からないんですけど、この後アラミスはペリッソン、グールヴィルと一緒に仕事してるし、リョードとデムリの件でもあの2人はアラミスに手紙送ってたから、やっぱそれなりに親しかったのかなぁ?

まぁ手紙はね、「フーケ様ピンチです!!」ってアラミスに限らず各地にいるフーケ陣営の人たちに送ってたのかもしれないけど。アラミスにだけ送ってたってのもそれはそれで仲よさげで良いと思いますが。ああでも「邸ではこの到着を待ち焦がれていたらしい」ってあるし、ペリッソンも「アラミスの到着を聞いて飛んできた」って書いてあるから、アラミスにだけ送ってたのかなぁ?フーケ様のお邸でアラミスの到着が待ち焦がれてたのは先にポルトスが到着して、手紙渡してたからなんだろうけど…。

いずれにせよ、このシーン、ペリッソン「わー!フーケ様のピンチに駆け付けてくれてありがとう!!」、アラミス「おおよしよし、僕が来たからにはもう大丈夫だよ」とかいう会話が言外で成立してたりしたらかわいい(笑)。

しかし2部のアラミスだったら、男にいきなり抱き着かれたりしたら思い切りぶん殴ってそうな気がするんですがw

そうでなくとも疲労困憊の時にいきなり抱きつかれたらあまりいい気はしないと思うんだけど…。

アラミスでさえデレさせる(?)ペリッソンの親和力…すげー。

このシーンのおかげで私、ペリッソンには「やたら人なつこい犬っころ」なイメージ持ってます(笑)。

(しかしアラミスって、気に入らない人にはとことん冷たいけど、気に入ってる人に対しては優しい部分があるから、やっぱペリッソンのことはそれなりに気に入ってたのかなぁ…)
 
 
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11巻32章

11巻32章「すでに海の方に身をかがめ、半ば小舟から乗り出していたアラミスは―」の部分、これってやっぱり、司教猊下入水自殺図ろうとしてるってことでいいんでしょうか?

読むたびにいつもひっかかるんだよね…。自殺というのはキリスト教最大のタブーなわけで、それをキリスト教の高位聖職者が犯しちゃうなんてそんなバカな…そもそもアラミスみたいなふてぶてしい人が自殺なんて…とも思うし…。

なので、もう覚悟を決めて艦船に乗り移ろうとしているのかな、その直後に「梯子を下したまえ、諸君」なんて言ってるくらいだから王軍の艦船とアラミスの乗っている小舟の距離はもうかなり縮まってるだろうし…と思ったんだけど、乗り込むためには梯子を上って行く必要がある=艦船の入り口(?)はアラミスの遥か頭上ってことを考えると、「海の方に身をかがめる」のは変…だよね…。
 
アラミスの視線が海の底に注がれる⇒そこには真っ暗で恐ろしい深淵が広がっていた⇒すくいあげた海水に女友達にでもするように優しく微笑みかける⇒海のほうに身を乗り出す…って途中のセリフ抜かして一連の動作を繋げて考えると、もう不吉な予感しかしないというか…。

まぁ仮に入水したとしてもおもりになりそうなもの持ってないみたいだし、すぐ傍には彼に忠誠を誓っているブルトン人、艦船の中には大勢の兵士もいるわけで、絶対引き上げられちゃいそうな気もしなくはないし(か…かっこ悪っ)、そもそも例え引き上げられなかったとしても悪運のかなり強い人だから、気付いたらスペインの浜辺に打ち上げられてて、数年後「やあ、久しぶり」とか言ってひょっこりダルタニャンの前に姿を現してそうですが(笑)。

以下、アラミスが入水自殺図ろうとしてたことを前提として話を進めます。もしかしたら苦手な人いるかもしれないので一応隠しときます(別にそんなグロい話してないけどね)。「続きを読む」からどうぞ。

拍手、ありがとうございました!!


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4巻4章と7章、12章あたり

今やってるNHKの大河ドラマに日本の当時のキリシタン寺が出てくるのですが、その中にイエズス会のマークが出てくる度に、アラミスを思い出してきゅんきゅんしている今日この頃です(笑)。

…さて、二次小説「出逢い」の補足説明で、原作アラミスはミレディ処刑したことについては2部では完全に吹っ切れてるみたいって書いたけど、実際モードントが首切り役人を刺した短刀を見て思っくそビビってるところを見ると、やはり未だに多少は思う所はあったのかなぁなんて最近ちょっと思ったりしてます。

まぁ、「噂をすれば影」じゃないけど、ちょうどミレディの話してたところだったらびっくりしたっていうのもあるのかもしれないけど…。血のりがべっとりついた短刀を食事の席でいきなり出されたら、そりゃ歴戦の銃士でもびっくりするだろうし…。

ところで 、4巻4章と7章、12章って、人物構図がなかなか面白いことになってると思うんだよね。

アトスがミレディの首を吊った事件以降にミレディと知り合った面々(ダル、アラミス、ポルトス、ウィンター卿、グリモー)は「ミレディの処刑は妥当だった」という考えで、アトスのミレディ首吊り事件以前にミレディと知り合った面々(アトスとリルの首切り役人)は処刑を後悔しているっていう・・・。

以下、いつもどおり(苦笑)アンチアトスな内容が入っておりますので、それでもいいよという方は「続きを読む」からどうぞ。


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アラミスの性格は言われているほど悪くないと思うという話

前回面白がって妙なテンションで書いたものを読み返してたらその余りにも妙なテンションぶりに恥ずかしくなったからなのか、気持ち吐き出して冷静になれたからなのか、「その約束が他のどれよりもアテにできそうにないように思われたアラミス」の部分について、ショックの方が大きくなってきている今日この頃です(;_;)。

いやーだってさー、あのシーンは「物理的に難しいことだと思われていたことをアラミスはいとも簡単にやってくれた」っていうことだとずっと思ってたからさー、「アラミスすごい!さすが策士!しかも言った以上のこともやってのけたなんて!!」ってアラミスの相変わらずのすごさっぷりをアピールしてるシーンだとばかり思ってたからさー。

冷静になったら色々思い出したんだけど、私最初に読んだ時、「その約束が他のどれよりもアテにできそうにないように思われたアラミス」の意味が良く分からなかったんだよね。だから「スペインから中立を取り付けることはほかの交渉より難しい」んだと都合良く解釈したんだわ。そもそもスペインの中立なんてイギリスの出方次第なわけで、ってことはアンリエットの交渉次第ってことになるわけだし…。

なのにまさかそんな…ねぇ?文字通り文字通りの意味だったとは(;´д`)(オンラインで公開されている別の中文版「ブラジュロンヌ子爵」でも似たような訳になってたから間違いないと思う。似たような訳…っていうか、よりストレートな言い方してたけど…「彼の約束は他の人にとっては一番信用できないものだが」っていう。角川版は…どうだったかなぁ。この部分あったかしら)
  
でもね、1部と2部、そして3部でも国王すり替え以外に関してはアラミスは友達との約束はしっかり守っているわけで、ポルトスだって「君は約束を守る男だ」と言ってる(11巻24章)わけだから、「アラミスの約束はアテにならない」「信用できない」わけではないと思うんだよ。

おそらくは「今までは腹の底では何考えてるか分からない人ではあったけれど、彼の今の言動には策略も陰謀もないんですよ。ポルトス失って以降はもう完全に懲りて真人間(失礼)になりました」っていうことをアピールするための文章なのかもしれないけれど…それはそれで却って彼が負った心の傷の深さをまざまざと見せつけられているような気がして居たたまれないんだよね。

あれだけ傷ついている描写やったんだから、もうそれ以上彼の胸中を強調することないじゃん!って…。

そもそも私、ポルトスの死は不幸な偶然であってアラミスのせいでは全然ないって思ってるし、国王すり替え自体も「あの時点で皆が幸せになれる唯一絶対の手段」だとさえ思ってるくらいだから…。

ついでだから書くけど、この部分以外にも何かと作中性格悪く言われてることの多いアラミスだけど、私は結構精神的に強くて気高い心の持ち主だと思ってるんだよね。

だって世の東西を問わず、こういう策謀家の権力者って、ひとたび失敗するとその責任を部下になすりつけて、自分は何事もなかったようにのほほ~んとしてるのが多いじゃない?でもアラミスは、「自分が陰謀の筋書きをたてて実行し、失敗した。フーケ様をはじめ自分の大切な友達のためにやっていると思っていたけれど、それすら独りよがりだった。自分の自己満足でしかなかった。悪いのは全て自分」って言って(ことここに至るまでのいきさつや、11巻でアラミスがアトスとポルトスに語った内容を要約するとこんな感じだよね?)、自分以外の誰を責めるわけでも、ましてや誰かに罪をなすりつけるでもなく、自分一人が罪を引き受けるつもりでいるわけでしょ?

ポルトスの死についても、特に誰かに言い訳するでも誰かのせいにするわけでもなく、じっと一人で悲しみと罪悪感に耐えているわけだし…。アトスとダルタニャンにもちゃんと事の顛末報告してるわけだし…。事件からそんな時間経ってないときに、自分が大きく傷ついたことを文章にして客観的に書いて送る(しかも2通も)なんて、なかなかできることじゃないと思うんだよねー。自分の心の傷に塩をぐりぐり塗りたくるようなもんじゃないか。私だったら絶対逃げちゃうと思うんだ…。むしろこういうシチュエーションに陥った場合、努めて忘れようとする人の方が多いんじゃないかな。

それ考えると、アラミスってすごく精神的に強いというか、確かに貪欲で狡猾で腹黒くて何考えてるか分からない部分はあるけれども、その反面、作中に出てくる「高潔な精神(の持ち主のキャラ)」とは別の意味で潔く、気高い精神の持ち主で、誠実な人柄も兼ね備えてるんじゃないかと思うんだよね。人間できてるっていうか。
 
(というか、作中「高潔な精神の持ち主」と評されている人って、事が起こった当初は素晴らしいこと言ってるけど、時間が経つとウダウダぐだぐだ煩い気がするのは気のせいですか?f^^;)

…アラミスが晩年、幸せのうちに死んでいく話というのを今無性に読みたいです。


拍手、ありがとうございました☆

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1部アラミスって意外と侮れないのかもしれないという話③

(①と②の続き)まぁそんな感じに仮定すると、11巻でシュヴルーズ夫人がコルベールに「アラミスを侮ってはいけませんわ!」みたいなこと言っていたのが分かる気がするんだよね。侮ってはいけないのはすでに彼がイエズス会管区長になっていたから―というのもあるんだろうけど、若い頃一緒に陰謀企んでたことがあったから、相手の行動力とか思考回路とかを良く理解していて―っていう。。。

そんな彼が1部後半では全く影が薄くなってただ恋人の手紙を待つだけのしょぼい(失礼)男の子になっちゃったのは、話の中心がアトスとダルに移っていったからっていうのもあるんだろうけど、マリー・ミションもトゥールに帰っちゃったし、バッキンガム公もフランスからいなくなっちゃったので、ぶっちゃけやることなくなっちゃったからなんじゃないかなぁ…と。

基本、はかりごとさえなければ、友達には優しく(ダルに馬タダであげたり銃士隊の制服貸してあげたり、友達の悩みを解決してくれそうな女性を頼って手紙を出してあげたり)、美しい女の人にはクラクラし(笑)、恋人からの連絡を心待ちにするという、どこにでもいるようなフツーの男の子だったんじゃないかなぁなんて思います。…はかりごとさえなければw。
 
2部でも、ボーフォール公の脱獄成功したから当面の間は「お役御免」みたいな感じになったからかな?フロンドの乱の真っ最中なのにアトスにくっついてイギリス行っちゃったりしてましたしね。美しいアンリエット王妃の頼みごとが断れなかったのかもしれないけどwそういやイギリスでも威勢の良い新教徒の女性を前に色めき立ってたよね(笑)。

どうも個人的には、アラミスって3部のイメージが強いせいか四六時中ずっとはかりごと巡らしている印象あるんだけども、実は意外とそうでもない…のかも?いやむしろ頭使うところでは使って使わない所では極力使わないという、自分の才能を適材適所に配置するというか、省エネタイプ?なのかもなぁ。。。物語の中では頭使う比率が1部から3部に行くにしたがって増えていく、っていう感じなのかもね。

あと全然関係ないんだけど、1巻3章でポルトスと一緒にトレビルからお説教を食わされている場面で、トレビルの機嫌が持ち直したのをすかさず見てとって懇願するシーンを読んで(「でも隊長、後生でございます。アトスが傷を負ったことは口外なさらないでくださいまし云々…」のところ)、意外と目ざといシーンもさりげなくだけど盛り込まれているなぁなんて思ったのでした☆


拍手、ありがとうございました~!

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